g-4 「“ごめんね”が言える家族は、愛を育てている」

対立を解消する

2025.07.012025.08.08

夕食後、母が洗い物をしていると、リビングから娘の泣き声が。
「もうママなんか嫌い！」と叫ぶ娘に、母は思わず言い返してしまった。
「そんな言い方するなら、ご飯作らないからね！」
静まり返る空気に、ふと我に返った母。
（ああ…私も言い過ぎたな…。）

夜、娘の部屋をそっとノックし、「さっきはごめんね」と声をかける。
すると娘も、「私も…ごめんなさい」と小さくつぶやいた。

「“ごめんね”は、ただの謝罪じゃない。
それは、あなたを大切に思っているというサイン。
そして、もっと良くなりたいという願い。
そんな“ごめんね”が言える家族は、きっと愛を育てている。」

この記事では、親子や夫婦の間で赦しから成長を育むためのヒントをお届けします。

【見出し1】「ごめんね」が言えないのはなぜ？

夫「…昨日のことだけど、少し言いすぎたかもしれない」
妻「…私も。疲れてて、気持ちに余裕なかったの」
夫「なかなか素直にごめんねって言えないよね」
妻「でも、言えてよかったね」

謝ることは、自分が悪いと認めるだけでなく、相手との関係を修復しようとする“信頼の表現”です。
しかし、プライドや「謝ったら負け」という思いが邪魔をすることもあります。
家族の中では、まず親が“素直に謝れる姿”を見せることが、雰囲気を変える一歩になります。

🔹 信頼があるからこそ謝れる

🔹 逆に、信頼がないと謝れない

母「さっき、怒りすぎたよね。ごめんね」
娘「…私も、わがまま言ってた」
母「ありがとう。言ってくれて嬉しい」

親が子どもに謝ることは、“弱さを見せる”のではなく、“信頼を示す”こと。
「親の威厳」ではなく、「人としての誠実さ」を見せることで、子どもは自分の間違いにも向き合いやすくなります。
「悪いことをしたら、素直に謝る」…その姿を、言葉と態度で見せていきましょう。

「娘に“ごめんね”と言ったとき、彼女が“いいよ”と笑ってくれた。その瞬間、家族っていいなと思った。」

姉「勝手に使わないでよ！」
弟「…ごめん。使ってもいいか、今度はちゃんと聞くね」
姉「わかった。もういいよ」

キリスト教では、「七の七十倍までも赦しなさい」という教えがあります（マタイ18:22）。
この赦しとは、忘れることではなく、「関係を回復させる力」によって支えられています。

家庭の中でも、信仰的な価値観が「心の根っこ」を支えてくれます。
たとえば…

こうした日常の中の“霊的な習慣”が、家族の心にやさしさをしみ込ませていきます。

「ごめんね」「いいよ」が、照れずに言い合える家族。
そんな関係は、間違いが起きることを恐れず、安心して心を開ける関係です。
完璧じゃなくていい。ただ、“愛をもって向き合う”ことが、家族を強くしていきます。

すれ違った時こそ、「ごめんね」のチャンス。
その一言が、心と心の距離をぐっと近づけてくれます。